Glassnode(X公式)によれば、長期保有者(LTH:Long-Term Holders)とは、ビットコイン(BTC)を155日以上保有している投資家を指す。
CoinDesk Research(X公式)の分析によると、ビットコインが過去最高値(ATH)を更新できない一因は、このLTHによる**売却圧力(selling pressure)**であるという。
しかし、より広い視野で見ると、Glassnodeのデータは次のような事実を示している。
- 3年以上動いていないビットコインの割合は**全供給量の45%**に達しており、これは2024年2月(米国でビットコインETFが上場した翌月)と同水準である。
- さらに、5年以上動いていないビットコインも**30%**を占め、2024年5月以降、ほぼ横ばいで推移している。
過去の教訓とLTHの信念
3年前の2022年7月といえば、3AC(Three Arrows Capital)やCelsius(セルシウス)の破綻により、レバレッジ・クライシスが市場を直撃していた時期である。このとき、ビットコインの価格はわずか2万ドル台で推移していた。
それにもかかわらず、LTHは売却せず、長期的な信念を貫いてきたことが読み取れる。
市場への影響と今後の展望
売却が発生していることは確かだが、全体としては「動かないビットコイン」が増えている。これは、市場に流通するビットコインの供給制約をもたらし、価格の押し上げ要因となる可能性がある。
今後、新たな外的要因(例:マクロ経済やETFの流入)が加われば、LTHの動きが価格に与える影響も一層注目されるだろう。
まとめ
- LTHとは155日以上ビットコインを保有する投資家のこと
- 売却も見られるが、長期的には多くのBTCが動かず
- 現在、3年以上動かないBTCは供給の45%、5年以上が30%
- 過去の弱気相場でも売却しなかった層が存在
- 市場供給の減少が価格上昇の後押し要因となる可能性あり
用語解説
- LTH(Long-Term Holders):長期保有者。一定期間(例:155日)を超えて仮想通貨を保持している投資家層。
- Selling Pressure(売却圧力):価格上昇に反して投資家が売ることで、価格を下押しする要因となる動き。
注意事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、投資助言ではない。暗号資産投資は価格変動リスクが伴うため、最終的な判断はご自身の責任で行ってほしい。