ドナルド・トランプ氏、ジャレッド・アイザクマン氏をNASA長官に指名
2024年12月4日、アメリカ合衆国次期大統領ドナルド・トランプ氏は、億万長者でフィンテック企業のCEO、また宇宙飛行士であるジャレッド・アイザクマン(Jared Isaacman)氏を、NASA(アメリカ航空宇宙局)の次期長官に指名することを発表した。この指名は、米国議会の承認を前提としている。
アイザクマン氏の経歴
アイザクマン氏は、フィンテック企業「Shift4」のCEOとして知られ、同社は年間2600億ドル(約39兆円、2024年12月5日現在の為替レート)の取引を処理し、20万人以上の顧客にサービスを提供している。また、アイザクマン氏は、イーロン・マスク(Elon Musk)氏と「SpaceX」社との協力関係でも知られ、SpaceXはNASAの重要な商業パートナーとなっている。
2021年、アイザクマン氏は「インスピレーション4」ミッションの資金提供と指揮を取り、SpaceXの「Crew Dragon Resilience」に搭乗して民間人として初めて宇宙飛行を果たした。2024年9月には「ポラリス・ドーン(Polaris Dawn)」ミッションの指揮官として再度宇宙に戻り、民間人として初めて「宇宙遊泳」を実施した。
航空およびビジネス分野での豊富な経験
宇宙事業に進出する前、アイザクマン氏はさまざまな民間および軍用航空機の認定パイロットとしても活動し、航空チームの一員としてスタント飛行も行った。ビジネスの分野では、防衛航空宇宙会社「Draken International」を共同設立し、米国防総省の契約業者としても知られている。トランプ氏は、アイザクマン氏を「ビジネスと航空宇宙の両分野で活躍するダイナミックなリーダー」として評価している。
トランプ氏は、「ジャレッド・アイザクマン氏をNASA長官に指名できることを嬉しく思う。彼は、優れたビジネスリーダーであり、慈善家、パイロット、宇宙飛行士である。ジャレッドはNASAの発見とインスピレーションの使命を推進し、宇宙科学、技術、探査における画期的な成果への道を切り開くであろう」と述べた。
トランプ政権の広範な移行戦略の一環
アイザクマン氏の指名は、トランプ氏の移行チームによる他の重要な人事発表と同時期に行われた。これには、仮想通貨支持派であるポール・アトキンズ(Paul Atkins)が米国証券取引委員会(SEC)委員長に指名され、メリーランド大学教授のマイケル・フォークンダー(Michael Faulkender)が副財務長官に指名されるなどの人事も含まれている。また、防衛長官にフロリダ州知事ロン・デサンティス(Ron DeSantis)を起用する動きがあるとされている。
トランプ氏の内閣人事は、革新と戦略的リーダーシップを兼ね備えたものとされ、今後の政権運営における重要な指針となるであろう。
まとめ
ジャレッド・アイザクマン氏のNASA長官指名は、宇宙探査と技術革新を推進するための重要な一歩となる。彼のビジネスと航空宇宙分野での豊富な経験が、NASAの未来の発展に大いに貢献すると期待されている。
用語説明
- NASA: アメリカ合衆国の宇宙航空局(National Aeronautics and Space Administration)。宇宙探査や航空技術の研究を行う政府機関。
- フィンテック: 「金融(Finance)」と「技術(Technology)」を組み合わせた言葉で、技術を活用した新しい金融サービスやシステムを指す。
- SpaceX: イーロン・マスク氏が設立した民間の宇宙開発企業で、NASAの主要な商業パートナーである。
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記事参考元: cryptonews.net