ビットコイン(BTC)のマイニング難易度が大幅下落 ― 中国の暗号資産禁止以来で例のない規模

ビットコインの採掘難易度低下を解説するNBX記事のアイキャッチ

ビットコイン価格の急落を受け、ネットワークの継続運用を確保するための新たなマイニング調整が行われた。

ビットコイン(BTC)ネットワークのマイニング難易度が急落した。Mempoolの開発者Mononautによると、ビットコインのマイニング難易度は11.16%低下し、125.86兆(T)となった。

この下げは、2021年7月に中国がマイニング活動を禁止した後に起きた急激な調整以来、単発のマイナス調整として最大であり、ビットコイン史上では10番目に大きい下げだという。

Mononautは、この低下は主に1月末に発生した悪天候によるマイニング制限が原因だと述べた。極端な寒さや、エネルギー供給の一時的な混乱により、一部地域で採掘作業が遅れたり停止したりしたと報じられている。

ただし、現在の難易度調整期間(エポック)の中で、暗黙的なハッシュレート(ネットワークの総処理能力を推定する指標)のデータには回復の兆しが見られたとも報告されている。これは、一時的な低下の後に、ネットワーク全体の処理能力が再び上向いていることを示唆する。

ビットコインネットワークのマイニング難易度は、およそ2週間ごとに自動調整され、ブロック生成時間が平均10分になるよう維持されている。今回の調整は、BTC価格の下落と、マイニング企業の収益低下の後に起きた点で注目に値する。

事実

・ビットコインのマイニング難易度が 11.16%低下 し、125.86T になった。[1][2]
・調整は難易度リターゲット(retarget:自動調整)で、ブロック高 935,424 のサイクルで起きたと整理されている。[2][3]
・「2021年7月の中国のマイニング規制後の急変以来、最大級のマイナス調整」「史上10番目に大きい下げ」との説明がある。[1][3]
・記事内では、1月下旬の悪天候(極端な寒波など)や一時的な電力供給の乱れで、一部地域の採掘が鈍化・停止した可能性が示されている。[1]
・同じ記事内で、当該調整期間(epoch)中に「暗黙的なハッシュレート指標が回復の兆し」とも述べられている。[1]
・次回の難易度調整は推定で 2026-02-20(UTC)頃、難易度は上方向に推定されている(ただし推定は常に変動する)。[2]

なぜ動いた?

仮説は「原因候補」として分けて見る。断定はしない。

・仮説1:天候・電力要因で一時停止が増え、ハッシュレートが落ちた
理由(根拠):記事内で、寒波や電力供給の一時的な混乱で採掘が止まった/遅れたと述べられている。[1]
確認方法(観測):

  • ハッシュレート(hashrate:計算パワー)推定の戻り方を追う(7日平均などで反転するか)。[1][2]
  • 直近の平均ブロック間隔が、10分目標に戻っているかを見る(速くなれば次回の難易度上振れ圧力)。[2]

・仮説2:価格下落+収益性悪化で「採算割れ勢」が停止した
理由(根拠):価格下落とマイナー収益圧迫が背景にある、という整理が別ソースで示されている(ただし要因の寄与度は不明)。[3]
確認方法(観測):

  • いわゆるハッシュプライス(hashprice:計算力あたりの稼ぎ)が回復しているかを見る(回復しないなら停止が続きやすい)。[3]
  • 難易度が下がった後もハッシュレートが戻らないなら、収益要因の比重が高い可能性が残る。[2][3]

・仮説3:「一時停止→復帰」が起きていて、次回は反動で難易度が戻る
理由(根拠):記事内で「回復の兆し」が示され、難易度の次回推定も上方向になっている。[1][2]
確認方法(観測):

  • 次回難易度の推定値が、日ごとに上振れしていくか(ブロックが平均10分より速い状態が続くか)。[2]

重要ポイント

・難易度(difficulty)は「混雑した道路の信号の間隔」みたいなものだ。車(採掘者)が減って道路が空くと、信号が少し甘くなる(=掘りやすくする)。ただし「道路が空いた=景気が良い」とは限らない。
・難易度の下落は、基本的に「直前のブロック生成が遅かった」結果である。価格の上げ下げを直接保証しない。
・“原因”は断定しない方がいい。記事が挙げる天候要因は筋が通るが、どの程度効いたかは別データで検証が必要だ。[1]
・数字のブレにも注意だ。難易度そのものは調整で固定されるが、ハッシュレート推定や「次回難易度予測」は前提(平均ブロック間隔)で日々変わる。[2]

次に見る3つ

・ハッシュレートの回復スピード:落ちたままか、戻るのか(「一時停止」か「構造的停止」かの見分け)。[1][2]
・平均ブロック間隔:10分目標より速い状態が続くなら、次回難易度は上がりやすい。[2]
・次回難易度推定の方向:推定が上方向で固まるか、また下方向に反転するか(回復が本物かのチェック)。[2]

まとめ

難易度-11.16%は「ブロックが遅れていた」ことへの自動調整だ[2][3]。
原因としては、天候・電力制約、採算悪化による停止が候補になる。断定はしない。
次は hashrate・hashprice・次回難易度予測の3点だけを見て判断する。

用語ミニ解説

マイニング難易度(mining difficulty)
ブロックを見つける“当たりくじ”の引きにくさ。道路の坂が急になるほど進みにくいイメージ。

ハッシュレート(hashrate)
ネットワーク全体の計算力の総量。除雪車が何台動いているか、みたいなもの。多いほどブロックは掘られやすい。

エポック(epoch)
難易度が同じルールで走る一区間(次の調整までの期間)。マラソンで言う“給水所までの区間”のような単位。

リターゲット(retarget)
難易度の再調整。一定区間の所要時間を見て、次の区間の“坂の傾き”を変える。

ハッシュプライス(hashprice)
計算力あたりの収益性の目安。ガソリン代が上がって“走れば走るほど赤字”になると、車が止まるのと似ている[4]。

暗黙的ハッシュレート(implicit hashrate)
観測されたブロック生成ペースなどから逆算して推定する計算力。目で見える台数ではなく、“雪の減り方”から除雪車の稼働を推測する感じ。

注意書き

本稿は投資助言ではない。暗号資産は価格変動が大きい。最終判断は、一次情報と自分のリスク許容度に基づいて行ってほしい。

参考元(Sources)

[1] CryptoNews.net — “Bitcoin (BTC) Mining Difficulty Sees Major Drop – Unprecedented Since China’s Cryptocurrency Ban”
https://cryptonews.net/news/mining/32402688/

[2] Bitcoin Sistemi — “Bitcoin (BTC) Mining Difficulty Sees Major Drop – Unprecedented Since China’s Cryptocurrency Ban”
https://en.bitcoinsistemi.com/bitcoin-btc-mining-difficulty-sees-major-drop-unprecedented-since-china-s-cryptocurrency-ban/

[3] Newhedge — “Bitcoin Difficulty Adjustment Estimator(履歴:935,424で-11.16%)”
https://newhedge.io/bitcoin/difficulty-estimator

[4] Hashrate Index(Luxor)— “Bitcoin Hashprice Index”
https://data.hashrateindex.com/network-data/bitcoin-hashprice-index

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