トランプ氏のDeFiプロジェクト、12月の暗号資産購入額が4500万ドルに迫る
トランプ氏のDeFiプロジェクト、12月の暗号資産購入額が4500万ドルに迫る
ドナルド・トランプ氏の暗号資産プロジェクトである**World Liberty Financial(WLF)は、12月に大規模な暗号資産購入を実施しており、総額4500万ドルに達しようとしている。この中には、250,000ドル相当のOndo(ONDO)**の購入も含まれている。
12月の主要な購入履歴
11月30日以降、World Liberty Financialのウォレットは以下のような暗号資産を購入している:
- イーサリアム(Ether): 3,000万ドル相当
- Coinbase Wrapped BTC(cbBTC): 1,000万ドル相当
- Chainlink(LINK): 200万ドル相当
- Aave(AAVE): 200万ドル相当
- Ethena(ENA): 500,000ドル
- Ondo(ONDO): 250,000ドル
これらの購入情報は、ブロックチェーン監視アカウントLookonchain(@lookonchain)やArkham Intelligenceのデータから明らかになった。
World Liberty Financialの概要
2024年9月に発表されたこのプロジェクトは、暗号資産の取引を可能にする分散型金融(DeFi)プラットフォームとして設立された。トランプ氏自身が「最高暗号資産推進者(Chief Crypto Advocate)」として名を連ねており、息子たち(ドナルド・ジュニア氏、エリック氏、バロン氏)は「アンバサダー」として関与している。
プロジェクトの収益の75%がトランプ家に関連する企業に割り当てられるという構造だ。
課題と投資家の動向
WLFは、独自トークン**World Liberty Financial Token(WLFI)**の販売で3億ドルの調達を目指しているが、これまでに達成できたのはその25%未満にとどまっている。
しかし、2024年11月にはTronブロックチェーンの創設者であるJustin Sun(@justinsuntron)が3,000万ドル相当を購入し、プロジェクト最大の投資家となった。この出来事はWLFにとって大きな追い風となった。
AaveDAOとの連携
12月13日には、AaveDAOがWLFによるAaveプロトコルの新インスタンス展開を承認した。この提案により、以下のような機能が実現される予定だ:
- イーサリアム、ラップドビットコイン(WBTC)、USDコイン(USDC)、テザー(USDT)の借入・貸付
- 生成された手数料の20%をAaveDAOに還元
- WLFIトークン供給量の7%(2100万ドル相当)を提供
まとめ
World Liberty Financialは、暗号資産市場において積極的な戦略を展開しているが、独自トークンの販売では課題を抱えている。一方、Justin Sunの投資やAaveDAOとの提携など、プロジェクトの潜在力を示す前向きな要素も多い。
暗号資産市場の動向に注目しつつ、今後の展開を見守りたい。
用語説明
- DeFi(分散型金融): 中央機関を介さず、ブロックチェーン技術を利用して金融サービスを提供するシステム。
- Wrapped BTC(WBTC): ビットコインをイーサリアムブロックチェーン上で使用可能にするトークン。
- AaveDAO: DeFiプロトコルAaveの意思決定を行う分散型自律組織。
注意書き:仮想通貨の取引はリスクが伴い、当記事は投資のアドバイスを目的としたものではない。当サイトでは一切の責任を負わないため、自己責任で行うこと。
参考元:Lookonchain、Arkham Intelligence、Bloomberg