FantomのSonic Protocolがメインネットで稼働開始、FTMの復活はあるのか?
FantomのSonic Protocolがメインネットで稼働開始、FTMの復活はあるのか?
Fantomは「Sonic Labs」へと名称を変更し、新たにSonic Protocolをメインネットで稼働させた。この高スループットかつEVM互換のレイヤー1ブロックチェーンプラットフォームは、分散型アプリケーション(DApps)の開発を促進するためのインセンティブと強力なインフラを提供する。
数か月にわたる開発とコミュニティのフィードバックを反映したテストを経てのローンチであり、暗号通貨業界で注目を集めている。
Sonic Protocolのメインネット稼働が暗号通貨市場に与える影響
Sonic Labsは公式ブログで、この新プロトコルの詳細を発表した。このプロトコルの主な特徴として以下が挙げられる。
- 1秒未満の決済速度で1秒あたり10,000件の取引を実行可能
- Ethereum(ETH)へのネイティブな分散型ゲートウェイ
- 次世代DAppsを設計するための新たなツールセット
この稼働により、Sonic Labsは分散型金融(DeFi)や非代替性トークン(NFT)の市場でシェアを拡大する可能性が高い。
メインネット稼働に先立ち、Sonic Labsは次世代スマートコントラクトチェーン「Genesis Block」を達成したと発表している。これは「Blaze」と呼ばれるテストネット2.0の完成を受けたものであり、新プロトコルのEVM互換性を実証した。
Fantomにとって次のステップは?
現在、Fantom(FTM)は価格下落が続いており、記事執筆時点で1.23ドルに取引されている。この24時間で8.47%の下落となった。
Sonic Protocolへの移行に伴い、FTM保有者はトークンを「S」にアップグレード可能だ。アップグレードは1:1の比率で行われ、たとえば100 FTMは100 Sに変換される。このプロセスはFantom-Sonicアップグレードポータルを通じて実施される。
Ethereumや中央集権型取引所(CEX)上でFTMを保有するユーザーも、アップグレード前にトークンの移行を行う必要がある。この移行プロセスはSonic Gatewayがサポートする。
メインネット稼働後の90日間はFTMとSの無償スワップが可能だが、それ以降はFTMからSへのアップグレードのみが許可される。このスケジュールによりFTMの需要が減少し、価格がさらに下落する可能性がある。
Sonic LabsとSonic Foundationの役割
Sonic LabsはDAppsの開発と成長を担当しており、Sonic Foundationはネットワークのガバナンスと財務管理を担っている。この構造により、プロトコルのエコシステムを効率的に運営する体制が整っている。
まとめ
Sonic Protocolのメインネット稼働は、Fantomが新たなステージへ進む重要なマイルストーンだ。DeFiやNFT市場での競争力を高める可能性を秘めているが、FTM価格の低迷が長期的な課題となるだろう。今後の市場動向が注目される。
用語説明
- EVM(Ethereum Virtual Machine)
Ethereumのスマートコントラクトを実行する仮想マシン。互換性があることで、Ethereumの既存ツールやDAppsを他のブロックチェーンでも利用可能になる。 - DApps(Decentralized Applications)
中央管理者を必要としない分散型アプリケーション。 - DeFi(Decentralized Finance)
ブロックチェーン技術を用いた分散型金融サービス。
注意書き:仮想通貨の取引はリスクが伴い、当記事は投資のアドバイスを目的としたものではない。当サイトでは一切の責任を負わないので、自己責任において行ってほしい。
参考元:Sonic Labs