Hive Digital Technologies、AIブームに30億円規模のNvidia GPUを投入
Hive Digital Technologies、AIブームに30億円規模のNvidia GPUを投入
Hive Digital Technologiesは、カナダのケベック州においてNvidiaの先進的なGPUを導入し、ブロックチェーン基盤から高性能コンピューティング(HPC)と人工知能(AI)分野への大きなシフトを発表した。
暗号資産からAIへ:Hive Digitalの30億円の挑戦
Hive Digital Technologiesは、Nvidia H100およびH200 GPUクラスターに30億円を投資した。この投資により、AIおよびクラウドコンピューティングの需要を支援すると同時に、ビットコイン(BTC)マイニング以外の収益源を多様化する狙いがある。同社によると、この拡張により2025年中頃までに年間3500万ドルを超える収益を見込んでいる。
H100クラスター(248基のGPUで構成)は既に設置され、2024年末までに稼働を開始する予定である。一方、H200クラスター(508基のGPUで構成)は2025年初頭に導入される計画だ。両クラスターはケベック州の再生可能エネルギーを活用し、Hiveの持続可能性目標に沿ったものとなる。
AI市場への参入と産業利用の拡大
HiveのAI駆動型HPCへの参入は、医療、教育、クリエイティブメディアといった業界でのAI能力需要の高まりに対応するものである。同社CEOのAydin Kilic(Xアカウント)は、Nvidiaとの協力およびAIアプリケーション用GPUの運用経験がこの転換を可能にしたと強調した。
「昨年、私たちはNvidiaやそのOEMベンダーと密接に協力し、徹底した技術的検討を行った。このパートナーシップにより、HPCおよびAIエンドユーザーの厳しい稼働要件に対応するためのGPU運用ノウハウを深めることができた。特に、Nvidia Aシリーズカード4000基以上をオンライン化し、初回購入したH100 GPU 96基を運用することに成功した。」
ビットコインマイニングからデータセンターへの転換
この動きは、2024年4月に実施されたビットコインの第4回半減期以前の収益減少を補うため、ビットコインマイニング事業を多様化する広範な戦略を反映している。同社は既存のビットコインマイニングインフラをHPCサービス向けのティア3データセンターに転換し、暗号資産マイニングよりも高い利益率を目指している。
まとめ
Hive Digital Technologiesは、AI市場の成長に対応し、Nvidiaの最先端技術を活用することで収益基盤を多様化させている。この動きは、再生可能エネルギー利用やHPCサービスへのシフトといった持続可能性と革新性を組み合わせた戦略であり、今後の技術動向にも注目が集まる。
用語説明
- GPU(Graphics Processing Unit): グラフィックス処理を高速化する専用チップ。近年ではAIやHPCにも利用される。
- HPC(高性能コンピューティング): 膨大な計算能力を必要とするアプリケーションのためのコンピュータシステム。
- ビットコイン半減期: 約4年ごとに新規発行されるビットコインの量が半減するイベント。マイナーの収益に影響を与える。
注意書き:仮想通貨の取引はリスクが伴い、当記事は投資のアドバイスを目的としたものではない。当サイトでは一切の責任を負わないので、自己責任において行うこと。
参考元:Bitcoin.com