XRP、SECとの和解が裁判所で却下
──価格は3%下落も市場心理は強気に
連邦裁判所は、リップル(Ripple)社と米証券取引委員会(SEC)が提案した和解金5,000万ドル(約72億円)*の合意を却下した。しかし、XRP(リップルの暗号通貨)をめぐるソーシャルメディア上の市場心理は、意外にも強気に傾いている。
SECとの和解案、裁判所が退ける
リップルとSECは、訴訟終結に向けて罰金を1億2,500万ドルから5,000万ドルへ減額した合意案を提出していた。しかし、連邦判事はこの「共同申立て(Indicative Ruling)」を退けた。
弁護人ジェームズ・K・フィリアン(James K. Filian)がX(旧Twitter)上で共有した資料によれば、裁判所は「公共の利益や司法運営を上回る特別な事情が示されていない」と判断した。つまり、リップル社は依然として元の罰金1億2,500万ドルの支払い義務を負っていることになる。
XRPの価格は一時下落──それでも「弱気ではない」理由
このニュースの直後、XRPは2.15ドルから2.09ドルへと下落し、約3%の下落となった。
しかし、暗号通貨市場においては3%程度の値動きは比較的「穏やか」と見なされることが多く、市場全体のトレンドを大きく崩すほどではない。
実際、X(旧Twitter)や各種フォーラムでは、「SECの対応が逆にXRPの正当性を強調するものだ」と評価する声もあり、投資家心理は強気のまま維持されている。
まとめ
・リップルとSECによる5,000万ドルの和解案が、裁判所によって却下された
・リップルは引き続き1億2,500万ドルの罰金義務を負うことに
・XRPの価格は一時3%下落したが、市場心理は強気を保っている
・SNSでは「司法の正当性を確保した判決」として支持する声も多い
用語説明
- リップル(Ripple): 米国のフィンテック企業。暗号資産XRPの発行元で、国際送金の効率化を目的とする。
- SEC(米証券取引委員会): 米国の金融市場を監督する政府機関。証券法違反に関する訴訟を多数提起している。
- Indicative Ruling: 裁判所が一時的に示す意向判断。最終判決ではないが、和解成立の可否に影響を及ぼす。
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