「VivoPowerがXRP保有株に対する割引でRipple株を求める理由」

出典: https://cryptonews.net/news/finance/31478205/
参考元: decrypt.co
リップル社のXRP保有額と株式の流動性の課題
リップル社(Ripple)は数十億ドル相当のXRPを保有しているが、プライベートな二次市場で取引されている株式はその価値を十分に反映していないと、ビボパワー(VivoPower)の顧問委員であるアダム・トレイドマン(Adam Traidman)が述べた。
リップルはプライベート企業であるため、その株式の流動性は株式市場に比べて低く、主に個別の取引によって株価が決まる。これにより、リップルの膨大なXRP保有に対する価値の割引がしばしば発生するという。トレイドマンは、リップルの取締役会での経験を持ち、SBIホールディングス(SBI Holdings)との合弁企業であるSBI Ripple AsiaのCEOも歴任した。
プライベート市場での株式流動性
リップルの株式はフォージ(Forge)などのプライベート市場において流動性を持つが、認定投資家に限られている。最近の取引でリップル株は約114ドルで取引されたが、交渉プロセスに応じて取引の完了には最大60日を要することもある。
ビボパワーは、リップルからの入札により、現在および元従業員に一定の流動性を提供してきたが、デジタル資産運営企業は、ドージコイン(Dogecoin)やトロン(Tron)を含むほぼ全ての人気暗号通貨のために設立されている。ビボパワーはリップル株式を購入することでXRP購入戦略を強化しようとしている。
ビボパワーの株価とリップル株式の購入戦略
木曜日、ビボパワーの株価は約5.26ドルに下落した(Yahoo Financeによる)。ナスダック上場の同社の株価は、年初からほぼ300%上昇しているが、最近の高値である8.88ドルを越えることに苦労している。
同社は今月初めに、190億ドルのバリュエーション(評価額)で1億ドル相当のリップルのプライベート株を取得することを発表した。この取引では、リップルのビジネスやRLUSDステーブルコイン(Stablecoin)を考慮しない場合、XRPの現在の市場価格に対して86%の割引で取得できると述べている。
XRPのバリュエーションについて
リップル社はXRPのストックパイルに対して一銭も支払っていないが、ビボパワーによると、現在の株価に基づいてXRPは1トークンあたり0.47ドルで購入されることになるという。木曜日、XRPスキャン(XRP Scan)によると、リップルに関連するウォレットは約420億XRPを管理しており、暗号データプロバイダーのコインゲッコー(CoinGecko)によると、それらのトークンは1210億ドルの価値があるとされている。
XRPレジャー(XRP Ledger)の共同創設者たちは、ネットワークおよび会社の初期段階でリップルに80億XRPを贈与した。残りの38億XRPはエスカロールに保管されており、供給の予測可能性を提供する目的があるという。
ビボパワーのリップル株式購入の経緯
ビボパワーの共同創設者でエグゼクティブチェアマンであるケビン・チン(Kevin Chin)は、シンガポールの会議でリップル株式を購入する機会について聞いたとインタビューで述べた。その後、ほぼ2ヶ月間のデューデリジェンス(事前調査)が続いたという。
トレイドマンは、ビボパワーがリップルの株式を購入できれば、XRPの保有状況を「暗号的に確認可能な形」で示す透明性ページの作成に取り組んでいることも明かしたが、リップルの株式については確認が難しい可能性があると認めた。
まとめ
リップル社は数十億ドル相当のXRPを保有しているが、プライベート市場では流動性が不足している。ビボパワーはリップル株式を購入することでXRPの購入戦略を強化しようとしている。取引の進行には時間がかかり、株価には様々な影響がある。
用語説明
- XRP: リップル社が発行するデジタル通貨。
- 流動性: 資産が市場で容易に取引可能な状態。
- 評価額: 企業の市場価値。
- エスカロール: 資産が保管されている状態。
- デューデリジェンス: 投資前の徹底的な調査。
想定シナリオ(かんたん解説)
ベースシナリオ
リップルの株価が安定する→中立的な価格推移が続く→取引量の増加を観察する。
強気シナリオ
ビボパワーの株価が急上昇→XRP市場が活性化し、価格が上昇する→XRPの取引所での流動性が注目される。
弱気シナリオ
規制上の課題が再び浮上→リップル株価が下落する→投資家のセンチメント(投資心理)を注視する。
これらのシナリオを考慮することで、今後の市場動向をより良く理解できるだろう。