Aave、預金額1000億ドル突破へ—ドイツ銀行に対抗
出典: https://cryptonews.net/news/defi/31412953/
参考元: cryptoslate.com
Aaveの資産が1000億ドルに達する可能性
Aave([@Aave](https://aave.com/))、最大級の分散型貸付プロトコルであるが、そのネット預金が今年中に1000億ドルに達する可能性があると、プラットフォームの創設者であるスタニ・クレチェフ([@StaniKulechov](https://twitter.com/StaniKulechov))が述べた。
8月10日にXに投稿したクレチェフ氏は、このDeFi(分散型金融)プロトコルの現在の成長速度が、予想よりも早くその数字に達する可能性があると説明している。
コインベースの広告ディレクター、アントニオ・ガルシア=マルティネス氏は、1000億ドルの規模がAaveを世界の35大銀行の一つに位置付け、ドイツ銀行に相当することを主張した。特に、米国連邦準備制度の統計がこの比較を裏付けており、Aaveの預金額は米国の商業銀行の中で41位となっている。これにより、Aaveはバンクオブアメリカやバークレイズといった伝統的金融機関を上回る存在となっている。
これらの強気の見通しは、Aaveが今年強い上昇傾向を示していることを考慮すれば驚くべきことではない。7月には、プロトコルが初めてネット預金50億ドルを突破し、その後さらに110億ドルを追加しており、現在の合計は611億ドルに達している。
Token Terminalのデータによると、Aaveは917億ドルのDeFi貸付市場の66.7%のシェアを占めている。次に大きな競合であるMorphoは、わずか77億ドルの預金を持っており、Aaveはほぼ8倍の規模となっている。
Aaveの成長を支える要因
Aaveの驚くべき成長は、そのDeFiのルーツに起因し、伝統的金融機関やフィンテック企業からの関心の高まりを反映している。特に顕著な例は、ナスダック上場のBlockchain Technology Consensus Solutions(BTCS)がAaveを利用してイーサリアム(ETH)の保有を強化していることを最近公開したことだ。
さらに、Aaveの成長は、米国のステーブルコインであるUSDeも影響している。USDeへの預金が急増しており、Dune Analyticsのデータによれば、USDeの資産640億ドルがAaveに預けられている。この増加はわずか10日間で迅速に進行している。
しかし、USDeのAaveへの露出が拡大することは、DeFiプロトコルの成長する足元にいくつかのリスクをもたらす。リスク管理企業のChaos Labsは、USDeの増大する存在が流動性の圧力を引き起こす可能性があると警告している。同社は、担保が取引ごとに再利用されるリポジトリ(再担保化)が広がっていることを指摘し、システミックなレバレッジが市場リスクを増幅する可能性について警告している。
まとめ
Aaveのネット預金は、今年中に1000億ドルに達する可能性がある。伝統的金融機関やフィンテックからの関心が高まっており、特にUSDeの急成長が影響を与えている。ただし、USDeのAaveへの影響はリスクを伴うことが指摘されている。
用語説明
- **DeFi(分散型金融)**: 中央集権的金融機関を介さずに行われる金融サービスのこと。
- **ステーブルコイン**: 価値が安定していることを目的とした暗号通貨。
- **流動性**: 資産が現金化される容易さを示す指標。
- **レバレッジ**: 資本を借り入れて投資することで、利益を狙う手法。