アメリカのトークショー司会者ジミー・キンメルが、水曜日の夜、トランプ前米国大統領のNFTコレクターを「カモ」で「変人」と非難した。ちょうどその時、トランプのNFTの市場価格が上昇し始めていた。

NFTプライスフロアのデータによると、イーサリアム上でミントされたトランプのデジタルトレーディングカードのフロアプライス（最低価格）は、過去1日で2倍の434ドルになった。この間に約90枚のNFTが取引された。

キンメルがトランプのNFT保有者を非難したのは、トランプがマー・ア・ラゴで開催されたイベントで「NFT保有者」をもてなし、暗号通貨を推進する発言をしたことに起因する。

キンメルは、マンハッタンで進行中の「口止め料裁判」についても言及し、「トランプは今日、裁判を一日休んでマルチ商法に集中している。トランプはNFTを購入したファンのためにマー・ア・ラゴでVIPディナーを開催した」とコメントした。

また、キンメルは「フロリダ州パームビーチにあるトランプのリゾートで、少なくとも47個のトランプNFT（当初は1個99ドルで販売されていた）を購入した人々が食事をし、社交する機会を得た日に、トランプのアシスタントになるのは嫌だ」と冗談を言った。

「スーパーマンのタイツとマントを着たあなたの写真に4,700ドルも払った変人たちと、今夜一緒にディナーを食べなきゃいけないんだ」とキンメルは述べた。

「Trump Digital Trading Cards Series 2 トランプ デジタル トレーディングカード シリーズ2」の売上は、「オリジナル・シリーズ」よりもさらに跳ね上がり、この1日で405個の売上を記録した。（フロア価格は約82ドルと、定価99ドルより安価となっている）

キンメルの発言は、水曜日に仮想通貨規制に関して民主党と共和党の間で起こった政治的対立と一致している。バイデン大統領が証券取引委員会による仮想通貨規制を撤回する法案に拒否権を発動すると誓った直後、トランプは同委員会が仮想通貨を不当にターゲットにしていると述べた。

トランプ自身は、バイデン大統領をテーマにしたミームコイン「$BODENボーデン」についても言及した。このミームコインは他の政治家のコミカルな表現とともにソラナ上で存在しており、その時価総額は2億4000万ドルに達している。トランプは「コインにしては大金だ」とコメントした。

しかし、キンメルの発言と同時に価格が跳ね上がったトランプをテーマにしたNFTのように、トランプのネガティブな発言も$BODENの高騰を引き起こした。

トランプの著書「Art of the Dealアート・オブ・ザ・ディール」の一節を引用すると、「良い宣伝は悪い宣伝よりも好ましいが、最終的には悪い宣伝も全く宣伝しないよりは良いこともある」