sand

【解説】The Sandbox(サンドボックス)SAND

ガイド$SAND

The Sandbox(サンドボックス)は、2019年にリリースされた分散型ゲームプラットフォームで、Ethereum(イーサリアム)ブロックチェーン上に構築されている。このプラットフォームでは、ユーザー(プレイヤー)が仮想空間内でゲームを作成、所有、収益化し、デジタル資産をゲーム内で取引できる機能を提供している。サンドボックスは、分散型自律組織(DAO)と非代替性トークン(NFTs)を組み合わせた、コミュニティ主導のプラットフォームとして設計されている。

サンドボックスの誕生

サンドボックスは、ゲームスタジオPixowl(ピクセル)とAnimoca(アニモカ)によって開発され、ユーザーがピクセルアートを作成できるゲームプラットフォームを提供することを目指していた。最初に公開されたのは2012年5月15日で、その後2015年6月29日にPC版がリリースされた。

Pixowlチームは、Onimatrix(オニマトリックス)という本名Pablo Iglesias(パブロ・イグレシアス)を招聘し、彼の個人的なプロジェクトとしてサンドボックスを開発することになった。その時点では、ゲームのプレイ数は80万回に過ぎなかった。数ヶ月後、アルファ版がApple Inc.(アップル)に見せられたが、再設計を命じられた。数週間後、ようやくゲームがリリースされる。

サンドボックスの概要

サンドボックスは、ユーザー生成コンテンツ(UCG)を提供するために3つの主要な製品を提供している。これらは、Voxel Editor(ボクセルエディター)、Marketplace(マーケットプレイス)、Game Maker(ゲームメーカー)である。これらを組み合わせることで、ユーザーは作成したコンテンツの著作権をブロックチェーンとスマートコントラクトを通じて保護することができる。

  • Voxel Editor(ボクセルエディター)は、ユーザーが3Dボクセルモデルを作成し、アニメーション化するためのシンプルでありながら強力なプログラムである。ボクセルとは、3Dのピクセルのようなもので、これを使用して人間や動物、乗り物などを作成し、VoxEditを使って操作して美しい作品を作ることができる。
  • Marketplace(マーケットプレイス)は、ユーザーが自分の作品をアップロード、公開、販売できるウェブベースのマーケットプレイスである。アップロードされた作品は最初にIPFSネットワークに保存され、その後ブロックチェーンに登録されることで所有権が証明される。
  • Game Maker(ゲームメーカー)は、プレイヤーがコーディング経験なしで3Dゲームを作成できるツールであり、誰でも無料で使用できる。

また、サンドボックスでは、プレイヤー、クリエイター、キュレーター、土地所有者間で循環型経済を実現するためにいくつかのトークンを使用している。SANDはERC-20トークンで、ゲーム内での取引やインタラクションの基盤となる。LANDはゲーム内のデジタル不動産であり、プレイヤーはこれを購入してゲームや資産、インタラクティブな体験を配置することができる。

メタバースとNFT

サンドボックス(SAND)には、166,464のLANDが存在し、これらはゲーム内の地図上でLANDESTATEという2つの異なるパーセルタイプに分かれている。LANDはゲーム世界で96 x 96メートルのサイズを持つ基本単位で、ESTATEは複数のLANDを組み合わせたものだ。

SANDは、ゲーム内での取引の基盤となるERC-20ユーティリティトークンで、プレイヤーはSANDを使ってゲームをプレイしたり、装備を購入したり、キャラクターをカスタマイズしたりすることができる。SANDはまたガバナンストークンでもあり、DAO(分散型自律組織)を通じてガバナンスの意思決定に参加することができる。

サンドボックスの成長

サンドボックスは、2019年に月間アクティブユーザー数が急増し、$5M(約7500万円)の収益を超えた。また、同年12月には、iTunesで「隠れた名作:ゲーム」カテゴリーに取り上げられた。

2019年には、$2.5M(約3750万円)の資金調達を行い、韓国のメッセンジャーアプリKakao(カカオ)のブロックチェーンプラットフォームKlaytnと提携した。

また、2021年には、$93M(約139.5億円)の資金を調達し、サンドボックスのメタバースの発展を加速させた。

まとめ

The Sandboxは、ゲームや仮想空間におけるユーザー生成コンテンツ(UCG)とブロックチェーン技術を組み合わせ、革新的なメタバース体験を提供するプラットフォームだ。プレイヤーやクリエイターは、自分のアイデアを形にし、仮想世界での体験を収益化することができる。これからもサンドボックスの成長とその影響を注視する必要があるだろう。

用語説明

  • DAO(分散型自律組織):ブロックチェーン技術を基にした、中央集権的な管理者なしで運営される組織。
  • NFT(非代替性トークン):デジタル資産の所有権を証明するためのブロックチェーン技術を用いたトークン。
  • ERC-20:イーサリアムネットワーク上で最も一般的なトークン規格の一つ。
  • ERC-721:NFTの標準規格。

注意書き:仮想通貨の取引はリスクが伴い、当記事は投資のアドバイスを目的としたものではありません。当サイトでは一切の責任を負いませんので、自己責任において行ってください。

記事参考元

2025-01-01ガイド$SAND

Posted by AKIRA YAMAMOTO