非営利の学術医療センターであるCleveland Clinicクリーブランド・クリニックが、メンタルヘルスの健康促進に焦点を当てたメタバースへの取り組みを発表した。

「Zen Quest禅 クエスト」と名付けられたこの取り組みは、すでにRobloxロボックスのプラットフォーム上で利用可能で、ゲーム要素とマインドフルネス技術を組み合わせている。

この「Zen Quest禅 クエスト」では、ビジュアル、サウンド、インタラクティブな機能が組み込まれており、ユーザーは瞑想的な体験を楽しめる。また、アファーメーション（人生をより良いものにするための手法）を学んだり、芸術作品を鑑賞したり、穏やかな風景を探検することができる。

全米精神疾患同盟（NAMI）によれば、米国では約5800万人が精神的な問題に苦しんでおり、生涯の精神疾患の半数は14歳までに発症すると言われている。

クリーブランド・クリニックの成人行動保健センター長であるレオポルド・ポズエロ氏は、精神的健康を促進するためには、若者が多くの時間を過ごす場所（この場合はビデオゲーム）でウェルネスな行動を促進することが重要だと強調している。

「若者がよく利用するゲーム内で、ウェルネスな行動を思い起こさせることができれば、メンタルヘルスに積極的に取り組む良い第一歩になると考えています」、とポズエロ氏は述べた。

世界のメタバース・ヘルスケア市場は急速に拡大しており、Precedence Researchによると、その市場規模は2022年の75億ドルから2032年には推定983億4000万ドルに拡大すると予測されている。