イーサの復活、現物ETF需要とオンチェーン成長で加速 ー シティバンク

出典: https://cryptonews.net/news/ethereum/31467929/
参考元: coindesk.com
イーサリアムの復活
今年初めに55%以上の下落を経験し、関税によるリスクオフ感の中で競合に遅れを取っていたイーサリアム(ETH)が、ウォール街の大手銀行シティ(C)による研究報告で強力な復活を遂げたとされる。
現在、イーサリアムは年初来で30%近く上昇し、ビットコイン(BTC)の優位性に挑戦している。この動きは昨年末以来見られなかったもので、今回はイーサリアムが市場シェアを奪う形でのアップトレンドであると報告されている。
ETFへの需要急増
現物イーサリアム上場投資信託(ETF)への需要が急増している。アナリストのアレックス・ソーンダース(@AlexSaunders)およびナサニエル・ルーペルト(@NathanielRupert)によれば、累積的な純流入は130億ドルを超え、4月の26億ドルから大幅に増加しているという。
ETFの残高が増加する中、資金の流入が価格に対してより直接的な影響を与えているとアナリストは述べている。
法人の大規模購入
イーサリアムのテクノロジー企業が大規模な購入に参入しており、5月から開始された買いが進んでいる。これらの企業の合計保有額は現在、時価総額で約100億ドルに達している。また、これらの企業の株式バリューもイーサリアムの上昇に伴って増加していると報告されている。
供給と需要のダイナミクス
ブロックチェーンのデータによると、大口ウォレットがイーサリアムを蓄積している一方、小規模投資家は持ち高を減らしている。中央集権型取引所におけるイーサリアムの残高は減少を続けており、供給がオンチェーンに戻ることを示唆している。このダイナミクスが最新の価格上昇を助長し、スキューズ(圧迫)効果を生んでいる可能性があると付け加えられている。
テクニカルな要因ではない
急激な上昇が見られる一方で、同銀行のアナリストはこの動きが単なるテクニカルな要因にとどまらないことに注意を促している。オンチェーン活動が活発化しており、より強固なファンダメンタルズ(経済的基盤)によってこの動きを補強している。適度な市場環境(「ゴルディロックス環境」)が背景にあることで、イーサリアムの復活にはさらなる可能性があるかもしれない。」賛同する規制シグナルや強気なナラティブ(物語)の存在も影響している。
まとめ
イーサリアムは年初からの急回復を見せ、特にETFへの需要の高まりがその成長を支えている。法人の大規模購入も価格上昇に寄与しており、市場における供給と需要の変化が重要な要素となっている。今後の動向には注視が必要である。
用語説明
- イーサリアム(ETH):ブロックチェーンに基づくプラットフォームで、スマートコントラクトの実行ができる。
- ETF(上場投資信託):特定の資産に連動する金融商品で、株式市場で取引可能。
- ファンダメンタルズ(経済的基盤):企業や資産の基本的な経済的状況を示す指標。
- ゴルディロックス環境:経済状況が過熱もせず冷え込むこともない理想的な状態。
- スキューズ(圧迫)効果:需要の急増により供給が逼迫し、価格が上昇する現象。
想定シナリオ(かんたん解説)
ベースケース
イーサリアムは引き続き堅調に推移。価格はゆるやかに上昇し、100億ドル以上の法人資金が流入を続ける。注目すべき指標は運用資産残高である。
強気ケース
イーサリアムが急激に評価され、価格が急上昇する。市場全体にポジティブな影響を及ぼし、特に新規投資家が増加する。この場合、流入額と取引高が重要な指標となる。
弱気ケース
市場が冷え込み、イーサリアムの価格が急落する可能性も秘めている。特に小規模投資家の売りが強まる場面が見られる。供給のバランスが崩れると注意が必要である。
市場の動向には常に注意が必要である。