エルサルバドルのビットコインアドバイザー、BTC価格予想を220,000ドルから220万ドルに引き上げる理由
エルサルバドルのビットコインアドバイザーであり、**ビットコインマキシマリスト(Bitcoin Maxi)として知られるマックス・カイザー(Max Keiser)**は、ビットコイン(BTC)の価格予想を10倍に引き上げた。
この変更の背景には、**マイクロストラテジー(MicroStrategy)共同創設者であるマイケル・セイラー(Michael Saylor)**の「ゴールドラグプル戦略」がある。
マイケル・セイラーの戦略とカイザーの予測変更の理由
マイケル・セイラーは、ビットコインを米国経済の防衛手段とする独自の戦略を提唱している。セイラーによれば、**BRICS(新興5カ国、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)**によるドル経済への攻撃に対抗するには、ビットコインを準備資産として採用することが鍵であるという。
セイラーは以下を提案している:
- 米国政府は、流通しているビットコインの20~25%を保有すべきである。
- この戦略により、世界的なビットコイン買いの流れが生まれ、資産価値が高まり、米国経済が強化される。
さらに、セイラーは大胆な追加提案を行った:
- 米国は保有する金の全てを売却し、その資金でビットコインを購入する。
- この動きにより、金市場(時価総額約20兆円)の価値がビットコインへ移行し、ビットコインの市場価値が飛躍的に高まる。
セイラーの言う「ゴールドラグプル戦略(Gold Rug Pull Strategy)」は、米国の敵対国が保有する金の価値を事実上下落させ、ビットコインを新たな基軸通貨とすることで、米国の世界的支配力を強化するというものである。
マックス・カイザーの反応と価格予測の引き上げ
エルサルバドルの大統領であるナイーブ・ブケレ(Nayib Bukele)のビットコインアドバイザーを務めるマックス・カイザーは、この戦略を「極めて実現可能」と評価した。
彼は、セイラーの提案を支持しつつ、以下のように述べた:
- ゴールド市場からビットコイン市場への資金流入は「非常に高い確率で成功する」と考えられる。
- セイラーの戦略は、マイクロストラテジーが従来から行ってきた固定資産市場での資金調達の最終目的を示している。
これを受けて、カイザーはビットコイン価格予想を従来の22万ドル(約3,319万円)から220万ドル(約3億3,194万円)に引き上げた。
ビットコイン市場の影響
現行価格である98,680ドル(約1,488万円)から220万ドルへの到達には、2,129%の価格上昇が必要となる。この場合、ビットコインの市場価値は43.5兆ドル(約6,566兆円)に達し、現在の金市場の価値を大きく上回る規模となる。
まとめ
- マイケル・セイラーは、米国がビットコインを積極的に採用することでBRICSへの対抗策を強化できると提案している。
- マックス・カイザーはこの戦略を支持し、ビットコイン価格の大幅な上昇を予想している。
- セイラーの「ゴールドラグプル戦略」は、金市場の価値をビットコインへ移行させ、米国の経済的支配力を強化することを目的としている。
用語説明
- ゴールドラグプル(Gold Rug Pull):金市場から価値を引き出し、他の市場(この場合はビットコイン)に移行させる戦略。
- BRICS:ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国を指す。
- ビットコインマキシマリスト(Bitcoin Maxi):ビットコインを他の仮想通貨に優先して支持する立場。
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