StriveによるBitcoin Bond ETF申請の象徴的なビジュアル。ビットコイン、転換社債、規制当局の要素を表現
Striveが申請したBitcoin Bond ETFは、企業財務におけるビットコインの役割を強調する新たな試みだ

Strive、「Bitcoin Bond ETF」の申請を提出

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Strive、「Bitcoin Bond ETF」の申請を提出

トランプと関係のある資産運用会社Striveが、米国規制当局に対し「Bitcoin Bond ETF」を上場する許可を求める申請を行った。2024年12月26日の申請によると、このETFは、MicroStrategyやその他の企業が発行する転換社債に投資することを目的としている。

StriveのETFの概要

このETFは、「Bitcoin Bonds」と称される転換証券にエクスポージャーを提供することを目指している。これらの転換証券は、MicroStrategyやビットコイン購入に収益を充てる予定の企業が発行するものと定義されている。

Striveによれば、このETFはアクティブ運用型であり、直接的に、またはスワップやオプションといった金融派生商品を通じてビットコインボンドにエクスポージャーを得る計画だ。ただし、運用手数料についてはまだ明らかにされていない。一般的にアクティブ運用型ファンドは、インデックスファンドよりも高い手数料を課す傾向がある。

ビットコインボンドの背景

MicroStrategyは2020年以降、共同創業者のMichael Saylor(Xアカウント)が主導する企業財務戦略の一環として、約270億ドル相当のビットコインを購入している。

同社の株価(MSTR)はこの戦略の結果、2200%以上の上昇を記録しており、大手企業の中でもNvidiaを除くほぼすべてを凌駕している。

MicroStrategyは、新株発行と転換社債の組み合わせで購入資金を調達してきた。これらの社債は利息をほとんど、あるいは全く支払わないが、特定の条件下でMSTR株式に転換される可能性がある。

他の企業もこれに続き、現在では企業財務で約560億ドル相当のビットコインが保有されている。詳しくはBitcoinTreasuries.NETを参照。

トランプとの関係

Striveは2022年にVivek Ramaswamy(Xアカウント)によって設立された。Striveの公式サイトによると、同社は「資本主義の力を活用する」ことを目的としている。

Ramaswamyは、バイオテクノロジースタートアップRoivant Sciencesの創業で得た10億ドルの純資産を背景に、2023年にはトランプ大統領に反対する形で共和党大統領予備選挙に出馬していた。しかし、後にトランプを支持する立場に転じた。

2023年11月、RamaswamyはTeslaの創業者Elon Muskと共に「政府効率化局」(Department of Government Efficiency, DOGE)のリーダーに就任。この民間イニシアチブは、政府の無駄遣いを削減することを目的としている。

規制と暗号資産ETFの将来

業界アナリストたちは、トランプの大統領選勝利が米国での暗号資産ETF上場に向けた青信号になると見ている。2024年には、Solana(SOL)、XRP、Litecoin(LTC)などのオルトコインを保有するETFの規制申請が相次いだ。

また、トランプ大統領は主要な規制機関のリーダーシップに暗号資産に前向きな人材を登用する意向を示している。PayPalの元COOであるDavid Sacksを「AIと暗号資産担当」に、また元SECコミッショナーのPaul AtkinsをSEC委員長に任命する計画を発表した。

まとめ

Striveが申請したBitcoin Bond ETFは、企業財務におけるビットコインの役割をさらに強調する動きだ。特にMicroStrategyの成功例は、他の企業にとっての参考モデルとなっている。

今後の規制動向や暗号資産市場の変化によって、この新しい投資商品の行方が注目される。

用語説明

  • ビットコインボンド: ビットコイン購入の資金調達を目的として企業が発行する転換社債の一種。
  • 転換社債: 株式に転換できる社債の一種。低利息または無利息の条件が一般的。
  • アクティブ運用型ETF: インデックスではなく、ファンドマネージャーが市場動向に基づいて投資戦略を積極的に調整するETF。

注意書き:仮想通貨の取引はリスクが伴い、当記事は投資のアドバイスを目的としたものではない。当サイトでは一切の責任を負わないので、自己責任において行ってほしい。

参考元:CoinDesk

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2025-01-03ファイナンスETF

Posted by AKIRA YAMAMOTO