南アフリカ当局、ビットコインを利用したテロ資金提供容疑の男を逮捕
南アフリカ当局、ビットコインを利用したテロ資金提供容疑の男を逮捕
南アフリカの捜査当局が、仮想通貨を利用してテロ活動を資金提供したとされる35歳の男を逮捕した。捜査の結果、男はヨハネスブルグにある自宅で拘束され、憲法民主主義保護および関連活動法に違反していたとされる。
不審な取引の経緯
南アフリカの犯罪捜査機関"ホークス"の広報担当であるフィラニ・ンクワラセ(Philani Nkwalase)(Xアカウント)によると、捜査は2018年5月に開始された。これは、金融情報センター(FIC)およびホークスが、テロ資金提供に関連する不審な取引に関する情報を受け取ったことがきっかけである。
具体的には、2017年11月30日に容疑者の銀行口座からルノ(Luno)という仮想資産サービスプロバイダー(VASP)のカストディ口座へ送金が行われ、ビットコイン(Bitcoin)約614ドル(11,500南アフリカランド)が購入された。このビットコインは直後に別のウォレットへ送金されたが、そのウォレットは独立した非公開の組織に関連しているとされている。
南アフリカ当局の初期調査では、これらの資金が海外の武器購入、財政支援、その他プロジェクトに使われたとみられている。
家宅捜索と押収物
資金の使用目的が明らかになった後、南アフリカ当局は2024年10月24日に令状を携えて容疑者の自宅を家宅捜索した。この際、法律で安全に保管することが義務付けられている銃器を含むいくつかの物品を押収した。
国際的な連携
優先犯罪捜査局(DPCI)の長官であるゴッドフリー・レベヤ(Godfrey Lebeya)(Xアカウント)は、地元および国際的な機関と連携し、組織犯罪やテロ活動を資金供給する不正な資金の流れを止める努力を続けると述べた。
容疑者は2025年1月6日にリヒテンブルグの地裁に出廷する予定である。
まとめ
南アフリカ当局は、仮想通貨を利用したテロ資金提供を摘発し、地元および国際的な連携を通じて不正資金の流れを阻止しようとしている。本件は、仮想通貨が犯罪活動に利用されるリスクを浮き彫りにしており、規制と監視の必要性を改めて強調している。
用語説明
- 仮想通貨(Cryptocurrency):インターネット上で取引されるデジタル通貨であり、ブロックチェーン技術を利用している。
- VASP(Virtual Asset Service Provider):仮想資産を管理、交換、移転するサービスを提供する企業。
- テロ資金提供(Terror Financing):テロ活動を支援するために資金を提供する行為。
注意書き: 仮想通貨の取引はリスクが伴い、当記事は投資のアドバイスを目的としたものではない。当サイトでは一切の責任を負いませんので、自己責任において行ってください。
参考元:Bitcoin.com